2019年05月19日

那覇の牧志公設市場が閉館へ

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 薄汚れた壁、手書きの看板や値札、古びた板や段ボールに並べられた商品、つぎはぎだらけの屋根。昭和の雰囲気が残る市場界隈に引き付けられる人は少なくない。なぜだろうか。懐かしさだけではないはずだ。経済的な効率や価値とは離れ、円環を描くようにゆったりと静かに流れる時間にやすらぎを感じるからではないかと思う。

 その市場界隈の中心的な存在の第一牧志公設市場が、建て替え工事のため、あと一カ月足らずの6月16日で閉館となる。市場内の店舗の多くは7月1日から、100メートル離れたにぎわい広場の仮施設に移転し営業を始める。3年ほどかけ建て替えられる予定という。

 新しい公設市場は現在の市場になるべく近い形に設計されるといわれるが、新しく立て直すのだから、東南アジアの空気を漂わせる今の雰囲気をそのまま受け継ぐことは難しいだろう。公設市場の公式ホームページに載せられた完成予想図を見ると、かなりモダンなイメージである。
 
posted by テツロー at 12:28| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月11日

沖縄とカツオ

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 本部町では5月、こいのぼりの代わりにカツオのぼりが掲げられている。カツオの町をアピールするためである。沖縄はカツオとの関係が深い。

 県内では戦前、カツオ漁が盛んであり国内でもトップレベルの漁獲高を誇っていた。カツオ漁やカツオ節つくりのために、沖縄から南太平洋へ出稼ぎに向かう人々も少なくなかった。戦後はカツオの漁獲量は減少し、県内でカツオ漁が行われるのは、本部町など限られた地域だけだが、一人当たりのカツオ節の消費量は現在でもトップレベルといわれる。カツオ節は沖縄そばや様々な煮物料理のだしに使われ、チャンプルー料理にも加えられる。たっぷりのカツオ節と味噌にお湯を注ぐ「カチュー湯」は沖縄の定番料理であり、二日酔いに利くとされる。
posted by テツロー at 14:11| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月06日

皇位継承に漂う戦前の香り

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 4月30日に放映された「日本人と天皇」という番組が興味深かった。天皇礼賛や改元のお祭りムードに関する報道ばかりが多く、同じような内容かと思っていたので、番組の前半は見なかったが、たまたまチャンネルを合わせると予想とはだいぶ違った内容に引き込まれた。

 まず印象に残ったのは、天皇家と側室の関係を指摘した点である。歴代の天皇は男系男子の原則に沿ってきたとされるが、その男系男子の半数近くは側室が産み、正式の妻・皇后が産んだことがはっきりしているのは、ここ四百年で数人程度。男系男子による継承の歴史は側室が支えたことになる。

 考えてみれば当然だろう。男子が生まれるかどうかは自然のなりゆき。しかも、医療技術が未発達の近代以前は、その男子がうまれても成人になれるか確率は高くなかった。NHKの番組が反響を呼んだせいだろうか、5月6日のテレビ朝日系列のモーニングショーでも、このテーマに触れていた。

 そして何よりも恐ろしさを感じたのは、女性宮家や女性天皇に反対する人々が、皇位継承問題をどう考えているか答えた場面。次の世代を担える唯一の男系男子である悠仁親王に、希望を託したいという内容だった。厳然と存在する事実から目を背け、希望的観測しか信じない姿は、戦前、日米開戦を決めた政府首脳部を思い起させる。

 確かに、ただ一人の男系男子によって皇位継承が続く可能性もあるだろうが、皇室でここ半世紀、男子が一人しか生まれてないことを考えれば、確率はかなり低い。しかも、ただ一人の男系男子のもとに嫁ぐ女性には、皇位継承の命運を背負うという相当なプレッシャーがかかることになり、妃選びは相当苦労することになるだろう。

 安定的に皇位継承を続けるために、女性天皇を認めたり旧皇族を皇族に復帰させたりする案が出ているが、どちらも楽観的にはなれない。将来、女性天皇になる可能性がある人と、どんな男性が結婚できるか。また、これまで長年民間人として生活してきた旧皇族が、はいそうですかと皇族に復帰するか。いずれにせよ、民間人から皇族に入ることの難しさは容易に想像できるだろう。民主主義時代の生身の人間がどう考えるか、という視点が欠けている。
posted by テツロー at 10:53| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする