
日曜日の今日(5月22日)、久しぶりに那覇市の公設市場界隈を歩いた。写真のように建て替え中の公設市場は骨組みを組んでいる最中で、完成もある程度見えてきた感じ。周りのアーケード街を歩く人はまばらであり、付近の店の中もにぎわっているとはいえない。唯一、盛り上がっていたのは、昭和の香り漂う古アパートが並ぶ立ち飲み屋街だった。どうも偶然に思えない。
沖縄県は新型コロナの新規感染者数が連日2000人を超えるなど感染が収まらない。全国的に観光地ににぎわいが戻る中で那覇市では盛り上がらないのはそれだけではあるまい。市内観光の目玉であり建て替え中の公設市場は、完成予想図を見るかぎり、何の興味もわきそうもない近代的な新しい建物。以前の公設市場のように、沖縄ならではの雰囲気は感じられない。
同じことは、何年か前に建て替えられた農連市場にもいえる。今年は、公設市場の衣料・雑貨部も閉鎖となり、民間企業が買い取って新しい施設をつくるらしい。老朽化を理由に次々と建て替え工事が行われるが、どうも、古き那覇のよさを残す配慮はほとんどないようだ。公設市場界隈を面と考えて街づくりをする発想は見られない。どんどん魅力が減っていることが、観光客の戻らない一因になっていないだろうか。