2016年12月28日

沖縄から見える首相の真珠湾訪問

辺野古移設工事 031.jpg

12月28日、ハワイの真珠湾を訪問した安倍首相のニュースがテレビで大々的に流された。画面の向こうの安倍首相は、太平洋戦争を激しく戦った日米が和解し強固な同盟関係を築いたと盛んに強調していた。今年5月オバマ大統領の広島訪問を実現させたことを併せて思い浮かべれば、安倍首相を平和主義者のリーダーと錯覚する人が増えるかもしれない。

しかし、沖縄からは、平和主義者としての振る舞いも何か都合の悪い部分を隠すためにしか見えない。前日の27日には、政府は翁長知事をはじめ沖縄の強い反対にもかかわらず、普天間基地の辺野古移設工事を再開した。安倍首相が強調した日米同盟も、1950年代、全国的に反米軍基地運動が広まり大きく揺らいだが、海兵隊など多くの米軍基地を本土から沖縄に移すことによって抑えられた。つまり、負の側面を本土から隠すことによって同盟が維持された。日米同盟は健全な二国間関係によって育まれたかどうか問い直すべきである。

日米両国が和解の歩みを続けること自体は歓迎すべきだろうが、それによって現実を見る目を曇らせてはいけない。プーチン・ロシア大統領の訪日によって目立った成果が出なかったことや、昨年から今年にかけて安全保障関連法案の成立や憲法9条の改定論議によって武力増強への動きが際立っていることも忘れてはならないだろう。
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2016年12月19日

飛行再開で那覇市上空にもオスプレイ

オスプレイの飛行再開 006.jpg

12月13日に名護市安部の浅瀬で大破する事故を起こして以来、停止していた米軍輸送機オスプレイの飛行が19日、再開された。さっそく那覇市上空にも午後5時半ごろ現れ、独特のプロペラ音を響かせて普天間飛行場方面へ悠々と飛んで行った。政府は、オスプレイの機体そのものは安全とみなして飛行再開を受け入れたとしているが、事故を起こした機体の回収も終わらない状況で、何を根拠に安全と判断したか今のところはまったく分からない。

米軍や政府が、最初に「不時着」という言葉を使った時点から、事故を小さく見せようとする意図を感じないではいられない。オスプレイの機体がバラバラの光景を目にすれば「墜落」がふさわしいことは明らかだろう。今回の事故以前にも、米軍がオスプレイの事故を矮小化し安全性を強調する傾向を、元関係者が指摘している。弊社の『データで読む沖縄の基地負担』が次のように説明する。

「米軍や日本政府がオスプレイを安全とみなす根拠として事故率の低さを挙げるものの、データの見せ方や分類に問題があるとする声もあがっている。防衛・外務省が発表した「MV22オスプレイの沖縄配備について」などの資料では、10万飛行時間当たりのクラスA(※2)事故の発生率が海兵隊平均の2.45に比べMV22オスプレイは1.93と低いとして、より安全のように記述されている。

しかし、飛行事故についてクラスB(※2)は、海兵隊平均の2.07に対してオスプレイが2.85、クラスC(※3)については海兵隊平均3.53に対してオスプレイが11.45と、いずれも高い。クラスAの事故についても、普天間基地でオスプレイに取り換えられるCH46の1.11と比べれば、これを上回っている。しかも、海兵隊が1991(平成3)年以降に発生したMV22のクラスA事故を7件と発表しているのに対して、元米海兵隊大尉で軍事評論家のカールトン・メイヤー氏は、本来はクラスAであるはずの多くの事故が「地上の事故」と分類されたり損害額を算出しなかったりするなどして除外されており、実際には少なくとも23件発生していると指摘する。(★1)

※2 クラスA クラスB クラスC(事故のクラス分け)
事故を被害に応じて、クラスA(政府への被害総額が200万ドル以上や死者の発生)、クラスB(被害総額200万ドル未満50万ドル以上や重い後遺症者の発生)、クラスC(被害総額50万ドル未満や軽傷者の発生)の3つに分類される。
★1:琉球新報2012年9月20日、10月12日付」
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