2019年03月10日

絆時代の日本人を考える

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 ここ2,3年、就職活動中の学生をインタビューしたり若手社員の座談会を記録したりする仕事をしている。彼らから「理想」や「目標」としてよく聞かれるのが、「思いやりのある人」「尊敬される人」「頼られる人」だった。人間関係を重んじる「絆」時代らしい答えだと思った。同時に、自分が同世代だった頃の30年前とはずいぶん変わったと感じた。

 あの頃は、バブル時代末期であり、自分の力次第で何でもできるような気分になっていた。他人との関わりや気遣いなど「しがらみ」としか思えなかった。「個性」や「国際化」が声高に叫ばれ、就職活動用の履歴書で「尊敬する人物」欄に坂本竜馬を書くことが流行っていたのも時代を象徴していた。時代の雰囲気に踊らされたことは否定できないだろう。

 経済的な背景が変わったことは事実だが、重要なキーワードだった「個性」や「国際化」をはじめ、あの時代をほとんど検証しないまま新しい時代に突入してしまった。特定のテーマに対する関心はいったん火がつくと、爆発的に高まるが、しばらくすると急速に冷え込み、ほとんど見向きもされなくなる。日本人の中心には何があるのか。考えれば考えるほど分からなくなり、熱しやすく冷めやすい気性ではないかという疑念が湧いてくる。
posted by テツロー at 10:47| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする