2023年03月05日
背筋が寒くなる基地問題の事実誤認
最近、嘉手納基地の騒音に関するネット記事を見ていたら、騒音被害を訴える住民を批判する書き込み(コメント)がほとんどだったので驚いた。しかも、基地ができてから住民が周りに家を建てたくせにと吐き捨てる。つまり、もともと騒音のあるところに住民が自分から引っ越してきて、なぜうるさいと声をあげるのかという論理である。米軍が住民の土地を奪って基地を建設した沖縄の戦後史を知っていれば、この論理は思い浮かばないはずだ。基地の建設の方が早かったという論理は以前、米軍幹部が発言したり、某有名作家が口にしたりして地元新聞などでも話題になったことがある。もう何年も前だったと記憶するが、現在でも根強く信じられているようだ。コメントの中には、「だから辺野古に移転しようしているのではないか。なぜそれを住民が邪魔をする」と普天間基地との混同もみられる。嘉手納基地の移転計画は噂にすらのぼったことがない。