2023年04月15日
デイゴと観光客のにぎわいの陰で
沖縄に観光客がだいぶ戻って、県経済を支える観光業界からも景気のよい話が聞かれ始めた。観光業界とは直接関係ないものの、私個人的についても仕事の引き合いも増えている。さらにそれとはまったく関係ないだろうが、今年のデイゴは例年に比べ花のつきがよいような気がする。害虫のせいで花がつきにくくなったという話があったが、回復傾向にあるのだろうか。いずれにせよ、社会の歯車が全体的によい方向に動き出している。
一方で、好転の兆しがみえる局面でたびたび感じるのは、悪い期間の検証がほとんどないことだ。今回でいえば新型コロナ対策も、実施している間はさまざまな議論が沸騰していたが、いざコロナ禍が通りすぎてしまうと、何事もなかったように顧みられない。マスコミも花見で賑わう観光地や続々や訪れる外国人観光客などの話題にとびつくばかり。
未知のウイルスゆえに当時は最適の対処法をとれなくても、さまざまな経験や情報の蓄積を重ねた現在、当時は何が問題で、どのように対処すればよりよい結果を得られたか検証することは、今だから可能ではないか。検証を「批判」と恐れる政治家が多いせいか、過去のことは忘れっぽい民族性か、未来に向けて過去の政策を振り返ることに消極的なのが日本社会と思えてならない。