2023年05月28日
変わりゆく沖縄の天気
ここ数年、沖縄に接近する台風が変わったと感じるのは私だけだろうか。今、台風2号が接近しているが、どうやら沖縄に大きな影響を及ぼしそうだ。まだ5月だが、季節は関係なくなっているのかもしれない。本島はまだ分からないが、先島は直撃の可能性が結構あるようだ。近年の台風は先島を襲うものが増えた気がする。もちろん、沖縄のような離島地域では今の時期、雨が降らなくては夏場に水不足になるが、極端な降り方は洪水や土砂崩れなど住民の暮らしに被害をもたらす。今年は梅雨に入ったが、あまり雨らしい雨が降っていない。台風も雨をもたらすことには変わりないが、極端に集中した降り方が予想される。ここ数年、このような梅雨が多いように思える。
2023年05月21日
沖縄から見えるG7サミット
被爆地・広島で開催し「核なき世界へ」を訴える一方、昨日(5月20日)はウクライナのゼレンスキー大統領が訪日するなど、例年に比べ脚光を浴びているかのようなG7サミット。議長国を代表する岸田総理はどこまで計算したか分からないが、ほくそ笑んでいる表情が頭に浮かぶのは私だけだろうか。確かに、世界の注目を集め、西側陣営の結束を訴えるという点では成功かもしれないが、視点をそれ以外に向けた場合どうなのだろうか。
遠く離れた沖縄から見ていると、とても国際的な緊張をほぐす方向に動いているとは思えない。岸田政権は防衛費の倍増を打ち上げ、長距離ミサイルの配備を計画するなど沖縄では自衛隊基地の強化が続くが、「ちぐはぐ」というか、細かい議論をすっ飛ばしている感じを否めない。世間の注目を集める打ち上げ花火を放った後は、財源の確保や運用の実際、周辺国との関係など具体的な面が抜け落ちている印象だ。今回のサミットでもしかり。「核なき世界へ」を目指すならば、会議に参加していない核大国の中国やロシアとの緊張関係を解き信頼関係を醸成する枠組みが欠かせない。派手な打ち上げ花火よりも、地道な議論の積み重ねを求めたい。
2023年05月14日
本土復帰記念日に考える日米関係
明日(5月15日)は本土復帰記念日だが、沖縄で近年目立つのは自衛隊の増強だ。宮古島、石垣島、与那国島に相次いで自衛隊の駐屯地が開設されている。中国の海洋進出をにらんでいることは明らかだが、対決姿勢は安全保障に限らず、半導体など経済分野にまで及ぶ。こうした一連の政策はどうも米国に引きずられているという印象を持たざるを得ない。米国がまず対中方針をぶちあげ、日本が追従する流れを繰り返す。
しかし、これで東アジアの平和を保てるのだろうか。緊張関係を高める政策しか表には出てこない。昨年始まったロシアのウクライナ侵攻では、米国は侵攻を予測しながらも阻止の有効な手立てを打ち出さなかった。むしろ、侵攻をあえて実行させることによって長期的にロシアの国力を下げることを狙ったと考えてたくなる振る舞いだった。ウクライナ侵攻を見てもわかるように、一番苦しむのは戦場となった現場であり、戦争がいったん始まれば終わらせることは容易ではない。二の舞を踏むことのないように、日米関係の再検討が必要だろう。