2011年08月28日

八重山教科書問題

八重山教科書問題 004.jpg

最近、沖縄の新聞をにぎわせているのが教科書問題である。中学校の公民授業で使う教科書について、「新しい歴史教科書をつくる会」系の出版社の公民を石垣市と与那国町が採択、竹富町は不採択と、同じ地区で対応が割れている。

なぜ今、しかも八重山で教科書問題というのが第一印象。背景には、昨年、16年ぶりに石垣市で保守系市長が誕生したこと、そして、ほぼ同じ時期に、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件が起きたことがあるといわれる。

それにしても、長期にわたって教科書が問題になる国は、日本以外にあるのだろうかと思う。筆者は十数年、ブラジル、オーストラリア、アメリカと移り住んで、その間、地元のメディアを注視してきたが、教科書を問題にしたニュースは聞いたことがなかった。

日本で教科書問題がクローズアップされ続ける原因はさまざまだろうが、学校で学んだ個人的な体験を振り返って感じるのは、授業の中で教科書の比重があまりにも重すぎることが原因の1つではないかという気がする。教師が教科書の内容に沿って講義し、生徒はそれを黙って聞くだけ。大半の授業はその形式だったと記憶する。

学校を卒業して社会人として感じるのは、人によって考えや感じ方が違うこと。国が違えば、揺るぎない真実と考えていたことにも違う意見が出てくる。教科書に書いてあったから、自分の意見や知識が正しいと主張するのではなく、いかに相手の考えや立場を理解し、違いを乗り越える方法を見出すことだろう。学校とは、その力を養う場であってほしいと思う。
posted by テツロー at 15:44| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
テツローさんへ。
ご無沙汰してます。お元気のようで何よりです。サンパウロのタコ松です。10月の第5回世界のウチナーンチュ大会に取材と称して初めての沖縄に行けたらと思っていたのですが、他の予定があり、残念ながら行くことができません。またの機会を考えます。では、また。
Posted by たこ松(サンパウロ) at 2011年09月04日 13:15
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: