2019年03月16日

コカインとボリビア旅行

ポトシ鉱山内部.jpg

人気俳優が最近、コカイン摂取の疑いで逮捕されたニュースを聞いて、20年余り前のボリビア旅行を思い出した。南部のポトシ銀山で、鉱山労働者たちがコカの葉を食べるという話を聞いたからだ。ポトシ銀山は教科書にも名前が載るように、古くから銀が採掘されてきたが、私が訪れたときでも現役の鉱山。しかも、労働者が働いている横で見学ツアーが行われていた。
 ツアーの事前説明では、ガイドはコカの葉がいっぱいに入った袋を手にしながら、「鉱山で働く疲れや恐怖を忘れるために労働者たちはコカの葉をかじる」と説明していた。鉱山の中は薄暗く蒸し暑い。しかも4000mの高地である。鉱山労働の経験があるガイドは「10代から働き始め、30代で体がぼろぼろになる」と語っていた。副作用もあったようだが、コカの葉をかじりながら、生きるために過酷な労働に向かわなければならなかった。
 支配者や権力者たちはまったく抜け目ない。鉱物資源だけでなく、コカにも目をつけて大金を稼ぐ。しかも掘り尽せば終わる鉱物とは異なり、コカの木は栽培すれば定期的に収穫できる。報道などによれば、コカインは栽培地が中南米に限られ流通量が少なく、かつては「セレブドラッグ」と呼ばれていたが、現在では日本でも手に入るようになっているようだ。絶望と欲望のわずかな隙間があれば、薬物は滑り込んでいく。それがグローバル化だろう。(写真はポトシ銀山内部)
posted by テツロー at 11:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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