2023年03月11日
デイゴの開花と原発政策の転換
今日(3月11日)、那覇市の新都心公園を散歩していると、デイゴが1カ所だけだが花をつけているのを見つけた。最近は最高気温がコンスタントに20℃を超えるようになり、めっきり春めいたおかげだろう。沖縄ではじきに初夏のような季節に入るはずだ。
東日本大震災から今日で12年目ということで、新聞やテレビは震災関連の記事や番組を扱っている。あれから12年もたったのかという感慨がこみ上げる。テレビ画面から流れる震災の圧倒的な映像、その後、福島第1原発の原子炉が暴走する危機が続いた。ぼうっとしながら新都心公園付近を歩いたり、心配する外国の友人からたびたび電話がかかって来たりしていて、日本は変わらざるを得ないと確信したことを今も鮮明に覚えている。
おそらく一定以上の年齢の人は共有している体験のはずである。ところが、ここ1年足らずのうちに、こうした体験を消し去るような動きが政府で起きている。原発の運転期限を延長し、さらには新たな原発建設を進めようとする動きだ。ロシアのウクライナ侵攻でエネルギー価格が高騰する今ならば、「原発やむなし」の世論を醸成できると踏んだのだろう。実際、今のところ、政界はもちろんメディアも世論からも大きな反発は見られない。結局、この12年間、日本は変わることができなかったのかもしれない。震災関連の番組も、エネルギー価格高騰が続くのを気にしてか、テーマは防災にとどまり原発政策の転換に異を唱える声はあまり聞こえない。
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