2024年09月13日
基地問題は聞こえない自民党総裁選
写真は、自民党が政権から転落した時の総裁選で2012年9月に候補者たちが沖縄を遊説した時のものだ。沖縄の米軍基地問題をめぐって民主党政権が混乱したのを意識して遊説先に選んだのかもしれないが、昨日(9月12日)告示された自民党総裁選ではメディアを見渡す限りは、沖縄の基地問題に関する言及は見当たらない。むしろ「国を守る」という勇ましい声が聞こえ、米軍への協力を強め南西諸島の自衛隊配備を後押しする予感が漂う。
今後、候補者およびメディアには、争点としていかに「国を守る」か具体的な方策を明らかにしてほしい。よく自民党政権では「抑止力」という言葉が使われ、日米同盟を強化する理由にたびたび挙げられてきたが、米国をはじめ西側諸国が強く支援するウクライナが最終的にはロシアの侵攻を受け「抑止力」は機能しなかった。「抑止力」とは敵対勢力がこちら側の軍事力などをどう判断するかにかかっており、彼らは本音を漏らすことはなく、あくまでもこちら側の推測にすぎない。この曖昧な「抑止力」に頼って「国を守れる」か。「毅然とした態度」など勇まし言葉を使うのは簡単だが、ウクライナ侵攻から分かるようにいったん戦闘が始まれば、停止することがいかに難しいかは明白。本気の議論を望みたい。
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