2019年06月16日

沖縄・軽便鉄道の残像1

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 鉄道は乗って楽しむ人もいれば、列車のデザインに関心を持つ人もいるが、私は2本のレールに心ひかれる。実際に運行されている路線のレールよりも、使われなくなり錆びたレールを好む。重厚で非日常的な存在感を放つレールが風雨や時間の流れにさらされ朽ちていく姿は独特の美しさがある。

 現在、沖縄には鉄軌道はないが、戦前、沖縄県営鉄道が沖縄本島中南部を結んでいた。通常の軌道に比べ狭いことから、軽便鉄道と呼ばれた。1914年に開通し、沖縄戦で破壊され、その後は復興されることはなかった。戦後は鋼材不足の影響もあり、レールや車両も大半がスクラップとなったが、一部鉄道の跡を見ることができる。

 バスターミナルから東へ数百メートル離れた壷川東公園には、軽便鉄道のレールが残る。そのレールの上には、南大東島でサトウキビを運搬していた機関車が乗るが、目がいくのは2本のレールである。ほとんど手入れされていないだろう、一部は泥に埋もれ、雑草に覆われている。
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沖縄・軽便鉄道の残像2

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 那覇市のバスターミナル近くで、新たに発掘された軽便鉄道の転車台に関する現地説明会が6月15日で開かれた。転車台とは、機関車の方向を変えるための台であり、底や壁面をレンガで固めた円形のくぼ地に、中心の支柱の上に短い2本のレールが取り付けられていた。線路から入ってきた機関車がこのレールの上に乗ると、支柱を中心に回転。レール両端の下部には小さな車輪が取り付けられ、底の部分に設置された円形のレールの上を回りながら、機関車の重みを支えていた。現在残るのは、円形に組まれたレンガの土台部分だけだが、当時の転車台や那覇駅周辺をイメージしやすいように、模型や写真も展示されている。
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2019年06月01日

空母の夢と沖縄

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 5月下旬のトランプ米大統領の訪日は、他国から羨まれるほどの日米の親密ぶりをみせつけたとして、日本国内ではおおむね好意的に受け止めているようである。トランプ大統領がそのような行動をとった理由は、安倍首相との友情や日本びいき、など感情的なものに求められるのだろうか。

 自国や軍の利益を冷酷に追求する米軍に、戦後ずっと間近に対峙してきた沖縄からみると、今回の訪日の目的は軍事協力関係の強化が大きいような気がしてならない。「協力関係」といえば聞こえはよいが、もともと力関係では圧倒的に米国が強い上、「寄らば大樹の陰」「長いものにまかれる」のムードが濃く、忖度が好まれる現政権のもとでは米軍に自衛隊が飲み込まれかねない危うさを秘める。

 これを象徴するのが、28日に安倍首相とトランプ大統領がそろって護衛艦「かが」に搭乗したことである。「かが」を改修しF-35が離発着できるようにする計画が明らかになっている。ただ、実質的な空母化については、専守防衛の日本に空母か必要なのか、ミサイル技術が高度に発達した現代において、空母の保持は防衛力の強化のために合理的な選択なのか、などさまざまな面から異論がある。

 そうした中で両首脳が搭乗したことには、背景に両国の強い思惑があったと考えるのが自然だろう。日本側は一部保守層を中心に、軍事力で他国を威圧するため、軍事強国の象徴である空母を保有したいという願望が根強い。一方、トランプ大統領の言動をビジネスマンの視点から冷静にみれば、空母はF-35を始めとした最新高額兵器を日本へ売る格好の契機になる上、そうした最新高額兵器で装備した自衛隊に、米軍の役割の一部を負わせるという狙いが浮かび上がる。

 写真左は沖縄の米軍施設ホワイトビーチに寄港する護衛艦「いずも」。空母化される「かが」とは同型艦。
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