2020年09月26日

沖縄とデジタル化

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 菅政権が「デジタル化推進」を錦の御旗に掲げたのは正解なのだろう。政治的な思想は関係なく、生活の合理化・効率化につながり誰しも賛成しやすい。特に沖縄のような離島では交通手段が限られるため、情報へのアクセスや生活の利便性という面で都市部との格差を埋めてくれる。一方で便利になることは、悪用につながる。これは現実が証明している。最近、キャッシュレス決済を通じて、口座の持ち主が知らない間に現金が引き出される事件が次々と発覚したことはほんの一例にすぎない。

 デジタル化に限らないが、新たに便利な技術を導入する場合、便利さゆえに悪意を持った人々に利用されやすい。それを防ぐために情報公開や不正防止が重要になる。しかし、菅政権の今のところの対応を見るかぎり、どのように情報公開を進め、どのような不正防止策をとるかが分からない。利点を宣伝する声だけが聞こえてくる。これまで日本でデジタル化が進まなかったのは、政府に対する不信感が根強いせいではないか。

 特に菅首相が官房長官を務めていたとき、問題点を指摘されても「指摘はまったくあたらない」「法に則り適切に処理している」など判で押したような回答をするばかり。政府の都合の悪そうな文書は「廃棄した」「存在しない」という回答が多く、情報公開や詳細な説明には後ろ向きと言わざるを得なかった。おまけに公文書の改ざんも行われていた。これでは、情報の流れがブラックボックスになりやすいデジタル化に消極的になっても仕方ないだろう。
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2020年09月19日

ついに出た!米軍基地=英語教育論

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 米国人がたくさんいるから英語教育に生かせる。こんな提案を、沖縄に米軍基地が集中する状況だけを見て言い出す人物が出てくるとは思っていたが、まさか今を時めく河野太郎大臣とは予想外である。しかもテレビの前で堂々と語った。

 基地=英語教育の場を持ち出して、沖縄の住民の多くが「なるほど! それはいい」と頷くはずもない。住民を直接抑圧した27年間の米軍統治に始まり、現在に至るまで、情報の隠蔽、米軍関係者の犯罪、米軍機の事故など多くの面で米軍に対する不信が積み重なっている。それらを全部抜きにしていきなり、米軍に協力してもらって英語教育に力を入れようとはまったく無理な話である。

 もっとも、沖縄の歴史をあまり知らなくも、基地をテコにして振興策なんて考える人は政治家を除けば、ほとんどいない。それが証拠には、米軍普天間基地の移転先として手を挙げる自治体はなく、沖縄県内で決めるしかなかった事実がある。もともと、普天間基地に駐留する海兵隊も本土を拠点にしていた。1950年代の反基地運動に押し出されて沖縄に移転してきたのである。防衛大臣として日米同盟を強調するならば、沖縄と基地の歴史を学ばなかったのだろうか。

 それにしても、本土メディアでは河野大臣=改革者と持ち上げる報道が目立つ。確かに深夜の記者会見は廃止してもよいだろう。しかし、それよりも、一部の派閥のボスが決めたことに、すぐに国会議員の大半が従ってしまうことの方が問題ではなかろうか。まずは国会議員が自らの体質を変えない限り、改革を叫んでも説得力を持つまい。
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2020年09月12日

沖縄から見れば、上から目線の菅長官

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 自民党総裁選は菅義偉官房長官が勝利し首相の座に就くことがほぼ決まりだが、気になるのが「菅長官苦労人説」である。総裁選に名乗りをあげる前後から急速に広まり始め、世間一般には受け入れてられている。しかし、沖縄から見ると、かなり違和感を覚える。

 というのも、一時期、辺野古新基地建設について「粛々と進める」という発言を繰り返していたからだ。「粛々と」の言葉には、いくら沖縄が反対しようと絶対にはねつけるという冷酷さが漂う。とても他人の痛みを知る苦労人とは思えない発言である。亡くなった翁長雄志前知事も2015年、菅長官と初めて会談した際、「移設を粛々と進めるという発言は問答無用という姿勢が感じられ、上から目線の言葉を使えば使うほど県民の心は離れ、怒りは増幅する」と苦言を呈している。これ以降、菅長官は「粛々と」の使用を控えることになる。

 安倍政権そのものも、イメージ操作の巧みさが生命線といえるかもしれない。9月11日付で朝日新聞ネット版に掲載されている元総務省官僚のインタビュー記事が的を得ていると思う。消費税増税、東日本大震災の復興財源、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)など、安倍政権の基本骨格は民主党政権時代につくられていた。いずれも反発の大きい政策であり民主党政権の崩壊を早めた一因だが、安倍政権はこれらの政策の恩恵をちゃっかり受けてきたというのが、元総務官僚の指摘。まったくの同感である。

 安倍首相が、これらの政策に伴う反発や混乱を「悪夢のような民主党政権」と他人事のように批判し、二重の意味で政権の長期化の追い風にしてきたことを思い起こせば、これまでのような安倍政権と民主党政権の評価が正しいかどうか再確認が必要である。さらに、新型コロナの感染拡大へのあたふたとした対応ぶりを振り返れば、東日本大震災のときに安倍首相が政権を担当していれば各段にうまく対応していたとはとても考えられないだろう。
posted by テツロー at 12:16| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする